
こんにちは!スタイリスト谷口です。
みなさん、日々お仕事や家事、育児などに追われていると、「前回のカラーからあっという間に2ヶ月が経っていた…」ということ、ありますよね。美容室にご来店いただいたお客様からも、「毎日鏡を見るたびに気になっていたけれど、なかなか時間が取れなくて…もっと早く来ればよかったです」というお声をよくいただきます。
確かに2ヶ月(約2cm以上)も期間が空いてしまうと、スタイル全体の崩れや根元の白髪が気になってくるものです。
しかし、プロの美容師の視点からお話しさせていただくと、当店で推奨している「暗く塗りつぶさない白髪染め(ファッショングレイカラー)」や「頭皮に薬剤をつけないゼロテク塗布」を施術されている場合、実は根元の髪や頭皮自体にはそこまで致命的な負担やダメージがかかっているわけではありません。
では、なぜ「もっと早く来ればよかった」と感じてしまうのでしょうか?
今回は、2ヶ月放置した髪の毛で実際に起きている「見た目の違和感」と「見えない問題」、そしてそれを解消するためのプロのカラー提案について詳しく解説していきます。

2ヶ月の放置で起きている本当のトラブルとは?
元々カラーをしていて2ヶ月が経過した場合、根元の頭皮や生えてきた髪そのものよりも、実は「毛先の状態」と「全体の見え方」に大きな問題が生じています。
髪は1ヶ月で約1センチ伸びます。つまり2ヶ月経つと、根元には2センチ以上の地毛や白髪(グレイ)がしっかりと伸びている状態になります。
一方で、すでにカラーをしてあった毛先はどうなっているでしょうか🤔前回のカラーから2ヶ月が経過すると、日々のシャンプーやドライヤーの熱、そして特に夏場などの強い紫外線の影響をダイレクトに受けて、髪の内部から色素が抜け落ちていきます(退色)。
紫外線は髪のタンパク質を退化させ、色持ちを著しく低下させる大きな原因です。そのため、退色が加速した毛先は、日本人特有のアンダートーンである「強いオレンジブラウン系」や「黄ばみのある茶色」へと変化し、全体的にパサついた印象になってしまいます。

見た目が「疲れ感」や「不潔感」に繋がってしまう理由
ここで問題となるのが、根元と毛先の「コントラストのチグハグさ」です。
根元には2センチ以上伸びたグレーや黒の地毛があり、そこから急に、紫外線のダメージでパサつき明るくなったオレンジブラウンの毛先が繋がっている状態になります。
色の繋がりが途切れ、中間から毛先にかけて極端に明るくパサついて見えることで、周囲からは「髪のお手入れが行き届いていない」「どこか疲れた印象に見える」といった見え方を与えてしまいがちになります。髪の表面が乱れて光を綺麗に反射できなくなるため、どんなに良いトリートメントを使っていてもツヤが出にくく、綺麗な状態を保つことが難しくなってしまうのです。
根元の白髪と毛先のオレンジ味をどう解消するか?
「根元が2センチ以上伸びて、毛先がオレンジっぽくパサついている…」
このような状態になってしまった場合、美容室ではどのようなアプローチを行うのがベストなのでしょうか。
僕個人としておすすめしているのは、「毛先の嫌なオレンジ味を徐々に打ち消して、透明感のある落ち着いた色味へ整えていく作業」に入ることです。
日本人特有の髪質として、カラーが抜けてくるとどうしても赤みやオレンジ味が強く残ってしまいます。このオレンジ味を放置したまま毎回同じように染めていても、すぐにまた派手な明るさに抜け戻ってしまいます。
そこで、色彩学の原理を利用し、オレンジや赤の反対色にあたる「アッシュ系(青み)」や「オリーブ系(緑み)」の色素を重ねていきます。一度で完全に消し去るのではなく、カラーを重ねるたびに徐々に赤みを抑えていくことで、柔らかくベールをまとったような透明感のある色味へと育てていくことができるのです。
根元と毛先を美しく繋げるための薬剤コントロール
「毛先のオレンジ味を消したいなら、毛先だけ染めればいいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、全く根元を染めずに放置してしまうと、新しく生えてきた2センチの白髪や地毛と毛先との繋がりがおかしくなり、余計に境目が目立ってしまいます。
だからこそ大切なのは、根元と毛先の薬剤を緻密に使い分け、次回以降もオレンジ味が出にくい土台を作ることです。
僕個人の施術では、根元の白髪に対して「暗い色で真っ黒に塗りつぶす」ようなカラーは行いません。頭皮ギリギリを攻めるゼロテク技術を用いて頭皮への負担を抑えつつ、アルカリカラーで白髪を優しく馴染ませるように染めます。
そして、根元のトーンと毛先のトーンがほぼ同じような明るさ・ツヤ感で繋がるように、毛先にはダメージを与えないマイルドな薬剤(酸化剤のパーセントを下げたカラー剤や補色)を塗布していきます。
こうして根元から毛先までの一体感を作ることで、根元の白髪をカバーしながら毛先のオレンジ味を綺麗に消し去り、まとまりのある上品なツヤ髪へと蘇らせることができるのです。
まとめ:無理のない周期で「綺麗」を育てていきましょう
2ヶ月ほど期間が空いてしまうと、ご自身でも鏡を見るたびにストレスを感じてしまいがちです。しかし、適切なカラーアプローチと薬剤選定を行えば、毛先のパサつきや嫌なオレンジ味を抑え、見違えるような透明感を取り戻すことができます。
もし仕事や育児などで次回まで期間が空いてしまったとしても、決して諦めたり自分を責めたりする必要はありません。
その時々のお客様の髪の状態(退色の進み具合や紫外線の影響)をプロの目でしっかり見極め、次回以降も色持ちが良く、伸びてきても気になりにくい「育てるカラー」をご提案させていただきます。
髪のチグハグさや退色、根元の白髪が気になり始めた方は、ぜひ一度ご相談くださいね!


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