
「なんか、こう…うまく言えないんですけど」
カウンセリングをしていると、この言葉に何度も出会います。お客様自身も、はっきりとした理由や具体的なイメージを持っているわけではなく、ただ「今のままではない何か」を求めている。そんな「なんとなく」の感覚を、どうやって一緒に形にしていくか。今日は、僕がカウンセリングで大切にしていることについて書いてみようと思います。
「なんとなく」は、実はとても具体的な感覚
お客様が「なんとなく変えたい」と言う時、それは決して曖昧で無責任な言葉ではないと僕は思っています。むしろ、日々の生活の中で少しずつ積み重なった違和感や、言語化しきれていない感情が、その一言に凝縮されているのではないでしょうか。
「なんとなく」を捉えるための情報源
| 情報の種類 | 具体例 |
|---|---|
| 言葉 | 会話の内容、雑談で出てくる近況 |
| 表情 | 提案時の反応、写真を見た時の顔つき |
| 仕草 | 髪に触れる仕草、鏡を見る時の間 |
「なんとなく今の髪型に飽きた」の裏には、「毎日同じ自分でいることに少し疲れている」という気持ちが隠れているかもしれません。「なんとなく明るくしたい」の裏には、「最近気分が沈みがちだから、見た目から変えたい」という願いがあるかもしれません。言葉にできていないだけで、そこには確かな理由があるのだと、僕はいつも思うようにしています。
質問の仕方ひとつで、見えてくるものが変わる
「どんな髪型にしたいですか?」というストレートな質問は、実はお客様を困らせてしまうことがあります。特に「なんとなく」の段階にいるお客様にとって、具体的なイメージを求められることは、かえってプレッシャーになってしまうからです。
質問の角度を変える例
| 直接的な質問 | 角度を変えた質問 |
|---|---|
| どんな髪型にしたいですか? | 最近、気分転換したいことはありますか? |
| 何が気に入らないですか? | 今の髪型で地味に気になる部分はありますか? |
| どこまで変えられますか? | 逆に、絶対に変えたくない部分はどこですか? |
だから僕は、質問の角度を変えるようにしています。「最近、何か気分転換したいことはありますか?」「今の髪型で、地味に気になっている部分ってありますか?」「逆に、絶対に変えたくない部分はどこですか?」というように、直接的ではない切り口から少しずつ輪郭を探っていきます。こうした質問を重ねる中で、お客様自身も「あ、そういえば」と、自分の中の感覚に気づいていく瞬間があります。
会話の「余白」に、ヒントが隠れている
カウンセリングというと、髪型に関する質問と回答のやり取りをイメージしがちですが、実は雑談のような会話の中にこそ、大切なヒントが隠れていることが多いです。仕事の話、最近見た映画の話、休日の過ごし方――こうした一見関係のない話題の中に、お客様の今の心境や価値観が滲み出てきます。
「最近、新しい仕事を任されるようになって」という何気ない一言から、「じゃあ少し印象を引き締めた方がいいかもしれませんね」という提案につながることもあります。髪型の話だけに終始せず、会話全体に耳を澄ませることが、「なんとなく」の輪郭を捉える手がかりになるのだと感じています。
表情や仕草も、大切な情報源
言葉だけがカウンセリングの材料ではありません。鏡越しに見えるお客様の表情、写真を見せた時の反応、髪に触れた時の様子――こうした非言語の情報も、僕は注意深く観察するようにしています。
ある提案をした時に、少し困ったような表情を見せたら、それは言葉にはならない「違う」というサインかもしれません。逆に、ふと目が輝いたような瞬間があれば、そこに本当のニーズが隠れていることが多いです。お客様自身も気づいていない反応を拾い上げることも、カウンセリングの大切な役割だと思っています。
提案は「決めつけ」ではなく「仮説」として
お客様の「なんとなく」を汲み取った上で提案をする時、僕はそれを「答え」としてではなく、「仮説」として提示するようにしています。「もしかしたら、こういう方向性はいかがですか?」という聞き方をすることで、お客様は提案を一方的に受け取るのではなく、一緒に考える立場になれます。
この「一緒に探していく」という姿勢が、実はとても大切だと感じています。美容師が答えを決めつけて提示するのではなく、お客様の中にある感覚を一緒に言語化していくプロセスこそが、本当の意味でのカウンセリングなのではないかと思っています。
正解がひとつではないからこそ、面白い
「なんとなく」から始まったカウンセリングが、最終的にどんな提案にたどり着くかは、お客様によって全く違います。同じ「なんとなく変えたい」という言葉でも、ある人にとっては大胆なイメージチェンジであり、別の人にとってはほんの少しの毛先の調整だったりします。
正解がひとつではないからこそ、この仕事は面白いのだと思います。マニュアル通りの提案ではなく、目の前のお客様だけの「なんとなく」を丁寧に紐解いていく作業は、時間も労力もかかりますが、それだけの価値があると信じています。
おわりに
言葉にできない「なんとなく」を一緒に見つけていくカウンセリングは、単なる髪型の相談を超えて、お客様自身の気持ちに向き合う時間でもあると思っています。質問の角度を変え、会話の余白に耳を澄ませ、表情や仕草にも目を配りながら、少しずつその輪郭を一緒に探していく。
「なんとなく」を一緒に見つけるプロセス
このプロセスを経てたどり着いた提案だからこそ、お客様も心から納得できる仕上がりになるのだと感じています。これからも、「なんとなく」という言葉の奥にある本当の気持ちを、丁寧に一緒に見つけていきたいと思います。
谷口 雅門
こんにちは!ゼロテクカラー特化型美容師の谷口雅門です。
頭皮にカラー剤を直接つけない「ゼロテク」技術を用いて、頭皮への負担や刺激を最小限に抑えながら、美しくツヤのある髪色を実現します。
敏感肌の方や、ジアミンが心配な方・将来の白髪予防など、頭皮の健康が気になる方に特におすすめです。お客様の髪質やライフスタイルに寄り添ったご提案をさせていただきます。ぜひお気軽にご相談ください!
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